「工務店らしいリノベーション戦略」(新建ハウジング「ワンテーママガジン」2021年11月号)

 この度、工務店業界で最も支持されていると言われる住宅専門誌、新建ハウジングさんの別冊「ワンテーママガジン」(2021年11月号)にて私の取材記事を6ページに渡り、掲載いただきました。各クライアント様インタビュー記事を含めて20ページ近くになります。新建ハウジングさんは「地域の企業と人を安心・元気にする」というビジョンをかかげており、共通するものを感じます。

 今回の記事では、地域工務店にとってのリノベーション市場の可能性と、その中でどのように事業展開していくべきかについて、日々の研究及びコンサルティング活動を通じて蓄積した見解だけでなく、クライアント様の取り組みに至るまで直接取材しスポットライトを当てていただいており、大変光栄に思います。

 全体設計の大切さをお伝えした他、取材の主旨としてはリノベーションモデルハウスも大きなテーマの一つでした。ちなみに私が一番最初に提案したリノベーションモデルハウスは2013年に構想し2014年に完成した大阪のある地域工務店さんに対するプロジェクトでした。当時、リノベーションのモデルハウスは全国的に見ても数少ない事例でYKKAPの性能向上リノベーション実証プロジェクトの第一弾(リビタ世田谷モデル)も2017年に完成しています。その後、各地に広がり、現時点では性能重視、デザイン重視に関わらず、全国に200棟ほど存在すると推計します。リノベーション市場でも性能向上は差別化ポイントから類似化ポイント(当たり前)になり、この領域では建築のプロによる自社ならではの提供価値がないと支持を集めることは難しくなると予測しています。

 そもそも、戸建・性能向上リノベーションビジネスの事業化は参入障壁が高く、簡単なことではない点もつけ加えておきます。「やりたいこと」「できること(強みに適合)」「やらねばならないこと(使命感)」の3つが重なる経営者様、経営幹部様ならではのエネルギーが不可欠だと強く感じています。この続きについてはまた別の機会に述べたいと思います。

 今回私が取材を受けましたが、こうした知見や気づきは、ほぼすべて、各クライアント企業様の現場で生まれ、影響を受け構築されるものであり、感謝しかありません。

 施工現場では想定外のことも発生し、課題が山積する中、日々、体を張りハードワークし、プロフェッショナル性を追求するクライアントの皆様に敬意の念を抱きながら、引き続き、私もさらに精度を高められるよう努めて参ります。

この記事を書いた人

コダリノ