模倣困難性、参入障壁の高さ

今回は模倣困難性、参入障壁の高さに関連づけて述べたいと思います。

ジェイ・B・バーニーさんという学者が、企業が競争優位性を保つ上で経営資源や活用能力を見極めるためのフレームワークを提唱しました。それは4つの問いから構成されています。

① 経済価値に対する問い→会社が持つ経営資源はその会社を取りまく外部環境における機会や脅威に適応することができるかどうか

② 希少性→その経営資源、技術を保有していたり、活用したりしている会社は少ないかどうか

③ 模倣困難性→保有していない企業が獲得、強化する際に、模倣が難しいかどうか

④ 組織→その資源を有効に活用する方向性や仕組みが整っているか

まず経済価値については、会社が持つ強み、能力を外部環境におけるプラス要因をうまくとらえて、成長していけるだけのものかどうかという問いです。二つ目の希少性については、その強みや能力がどのくらい多くの会社が保有しているだろうかという問いになります。希少性があれば、独自固有の長所があると言えます。逆に商圏内で多数の競合他社が保有しているようでは、優位性の源泉にはなり得ません。

価値があり、かつ希少な経営資源を活かした戦略をとることで、地域において独自ポジションを築ける可能性が高いです。さらに、模倣しづらかったり、組織が複雑にからみあっていたりすれば、持続的な競争優位性を保つことが可能になります。

では、パイオニア的存在の会社に対して追随する他社はどうしたらよいでしょうか。少なくとも3通りの対応があります。一つはパイオニア企業のやり方を解明することなく、ビジネス展開を試みることです。2つ目の方法は、なぜこの1社が成功しているのかを解明し、そのまま複製するかたちで類似コンセプトを打ち出し展開することです。3つ目の方法は、成功企業を解明し、さらに自社の経営資源を分析して、強みに適合、活かすかたちで参入することです。

以上、堅苦しい話になりましたがここで問題になるのは、何をいかに模倣していいのか、あいまいでわかりにくいということです。

次の投稿で、戸建リノベーションビジネスにおける、整合性のある全体設計(集客装置、商品力、販促力、営業フロー、組織)が競争優位をもたらしている点についてお伝えしたいと思います。

この記事を書いた人

コダリノ