3つの「しんか」(深化、進化、真価)

 今回は3つの「しんか」(深化、進化、真価)について述べたいと思います。

・深化

 深化は、なんらかの物事に対して、表面的なレベルでなく深めること、深掘りすること。完成の追求を意味する「こだわり」にも通じます。仮に追求する要素が5つあって、1年に10%深掘りされると、単純計算で1.6倍強化されることになり、それだけ模倣困難性が高くなります。

例)性能向上リノベーション事業における深化のかけ算

「断熱×1.1」「気密×1.1」「耐震(上部)×1.1」「耐震(基礎)×1.1」「デザイン×1.1」=1.6倍

※ただし、それぞれの深化がお客様にとってのベネフィットにつながっていることが大前提。

 新たな情報も取り入れながら、強みのかけ算につながる活動システムがあるかどうかがカギとなります。

・進化

 進化とは、猿人類から人間へと進化したように、ガラパゴス諸島で従来型のイグアナからハイブリッド型のイグアナへと進化したように、生物個体群の性質が変化する現象のこと。

例1)アナログ中心で従来型だった工務店が、初回商談から施工管理、アフターに至るまで顧客接点も業務プロセスも一貫したデジタル活用により、スマートビルダーへと進化し全体最適化を実現

例2)堅調に業績推移していた新築の会社が理念から刷新し性能向上リノベーションの専門会社に業態転換。経営者自らがマインドセットし、マーケティングの変革にとどまらず、企業文化、全社員に至るまで会社の芯からリノベーション専門店に転換

 いずれも存在意義を見つめ直し、持続可能なより良い事業環境を築こうとうする経営者の強い覚悟を感じます。

・真価

 真価とは真の価値や能力のこと。コロナ禍で必要なもの、必要でないものの振り分けが進む中、まさに真価が問われている時代と言えます。エンドユーザーのリサーチ力が高まり、WEBスクリーニングを通じて、特定の会社への案件集中が進んでいます。

 以上、「深化」と「進化」が「真価」につながっています。3つの「しんか」のとらえ方はあらゆる業界に通じるものがあると考えています。

この記事を書いた人

コダリノ