「X+Y」の公式とは

 「自己プロデュース力(島田紳助著)」は多くのビジネスパーソンにとって語り継がれてきましたが、ここでは、業界ライフサイクルにも目を向けながら戸建・性能リノベーション事業に応用していきたいと思います。

 本書でいうX軸とは自分の能力であり、Y軸とは時代の流れを表します。X軸は自分の能力(自社の能力)、自分(自社)に何ができるのか、どんな提供価値を生み出せるのか自分と向き合い探すこと。ある分野の才能、資質(経営資源)が5点満点で、努力の度合いも5点満点なら、最高得点の25点になりX軸はMAXになります。

 一方、Y軸はコロナで変わったことは何か、変わらないものは何か、リノベーションだったら、新築業界の潮流と同じことは何か、違うところは何か等々、徹底的に調べたり洞察したり、顧客の志向も見極める、これがY軸。本書では、このX軸とY軸が重なったときに成功する、動いていくY軸に合わせて、X軸を変化(進化)させる必要があると論じています(もし、外部のコンサルタントの存在意義は何かという問いがあったとしたら、能力というより、専門テーマにおいてX軸Y軸に対してより客観的に、より俯瞰的に見れるという立ち位置にあるかもしれません)。

 さて、もう一つの着眼点としてライフサイクルについてふれておきます。一般的には商品のライフサイクルという考え方が浸透していますが、広く業界を鳥瞰的にとらえて、時の経過と共に今どのステージにあるか見極めることが適切なマーケティング手法を考える上で、重要になります。※上記の図表を参照下さい(リフォーム・リノベーション市場のライフサイクル)。

 X軸とY軸という切り口は、戸建・性能向上リノベーション事業にかかわらず、個人はもちろん、あらゆる業界、あらゆる分野に共通する理論と言えるでしょう。

この記事を書いた人

コダリノ